トキドキ☆ブログ

トキドキブログは、YouTuber トキドキTV(トキドキテレビ)の公式ブログです。

★冤罪で殺されたら異世界に飛ばされました!★(2話)

知らぬ間に≪アークメイジ≫の≪称号≫を得たレニータ…
どうやら、3属性以上の魔法が使え、その全てがレベル3を超えるとなれるらしい。

それだけ、複数の属性持ちは珍しいのだ。
全属性持ちであるレニータ…それが神の領域である事を知らなかった。
また、≪称号≫は自覚(ステータスを見て確認)しないと、意味が無い事をレニータは知らない。

次に向かうは、いよいよダンジョン…
と言いたいところだが、近くにダンジョンはない。

しかもダンジョンに入るには、一定の条件がある。
王国近衛兵団員であり、国からの勅命を受けたもの、もしくは冒険者ギルドで許可が下りた者」である

「うーん…困ったなあ~」
「王国近衛兵団に入隊出来るのは、17歳以上で學校を卒業後、実力を認められた者だけだし…」
冒険者ギルドに登録出来るのは、洗礼を受け、ステータスが現れて2年後の14歳からだし…」
「現状でダンジョンに入るのって無理ゲーじゃない…」

困り果てたレニータは、とにかく何か良い方法はないものかと、家にある本を読み漁った。
そして、1冊の本に巡り合う…
いにしえの賢者の伝説である。

その本によると、この近くには祠(ほこら)があり、数千年前に現れたという、大賢者が祀(まつ)られている。
大賢者は、いくつものダンジョンを攻略し、時の英雄であった。
とにかく強力すぎる力ゆえ、国同士は制裁を恐れ、争いのない平和な日々が続いたとか。

「何かいい情報があるかも知れない…」
「一度行って見るか…」
レニータは夜中にこっそり家を抜け出し、祠に向かって行った。

石畳の道に沿って、石塔の上に魔力炎が灯されている。
青白く光る炎は山の麓まで続き、先には岩肌に巨大な扉が見える。

「大きな扉ねえ…どうやって開けるのかしら…」
その巨大な扉は、押せど引けどビクともしない。

「ハアハア…」
力、体力のないレニータには、この重い扉を動かすなんて到底無理な話だった。

四苦八苦する事、1時間…
「もう頭にきた…」
「こうなったら、破壊してやる!」

「見てなさいよ~この私の力を!」
「《ファイアーバレット》!」
あの、大岩を吹き飛ばすほどの魔法攻撃力と魔法量。
レニータは自分の力を信じて疑わなかったが…

「ドーーーン!」
派手な轟音と共に吹き上がる炎…
しかし…扉は傷一つ付かなかった。、

「そんなあ…ビクともしないなんて…」
「他の人のステータスなんて見た事無いし、そっか…やっぱ私って大した事ないんだ…」

「あ~あ…」
レニータは俯いて手をつくと、肩を落とし、落胆した。

「それにしても…なにか忘れてるような…」
「あっ!!」
「そう言えば私…《鑑定》ってスキル、一度も使った事無かった!」

「試しに…扉を《鑑定》!」

●名称 [大賢者の祠]の入口
【破壊不能
【解除=認められし者】

「何これ、破壊不能って…」
「けど、解除に認められし者って事は、やはり中に入る方法があるのね…」
「どうやったら入れるんだろ…」

「仕方ない…1度戻るか…」
時間の問題もあり、レニータは諦めて家に戻って行った。

家に帰り着いたレニータは良い方法はないかと模索していた。
「何か良い方法はないかしら…ステータスオープン!」
レニータはステータスウィンドウを良く確認して見た。

★☆ メインステータス ☆★ [※()内は前回からの増量値]
≪アークメイジ≫
【レニータ・クラーク】(10歳)[職業=なし]
LV=1
EXP=0
HP=26 (+6)
MP=347
SP=381

●サブステータス
筋力(物理攻撃力)  =12 (+2)
丈夫さ(物理防御力) =12 (+2)

知力(魔法攻撃力)  =237
精神力(魔法防御力) =192

持久力(HPに影響) =11 (+1)
魔力(MPに影響)  =267

素早さ(速さ回避力) =10
器用さ(クリティカル)=180
集中力(スキルに影響)=297
運(ステータス上昇率)=321(+1)

●所持スキル
火属性魔法LV=3
水属性魔法LV=3
風属性魔法LV=3
土属性魔法LV=3

光属性魔法LV=3
闇属性魔法LV=3

鑑定LV=1
精神異常耐性LV=5
毒耐性LV=1

●特技
火)ファイアーバレット《炎の弾》
水)アイスランス《氷の槍》
風)ウインドカッター《風の刃》
土)ストーンウォール《石の壁》

光)マインドヒーリング《精神異常回復》
  ハイヒーリング《ハイクラス治癒》
  ポイズンヒール《解毒》
闇)アシッドレイン《毒の雨》

●特殊固有スキル
《無詠唱魔法》
《詠唱省略》

「あれ?私の≪称号≫…いつの間にか≪アークメイジ≫になってだったんだ」
「これって凄いのかな?」

レニータが一人で呟いていると…
「あなたは≪アークメイジ≫であると自覚しました」
「それにより、あなたのステータスの≪称号≫は、他人にも≪アークメイジ≫と認識されます」
「またステータスに、≪称号≫による補正がかかります」

★☆ メインステータス ☆★ [※()内は前回からの増量値]
≪アークメイジ≫
【レニータ・クラーク】(10歳)[職業=なし]
LV=1
EXP=0
HP=62 (+36)
MP=390(+43)
SP=403(+22)

●サブステータス
筋力(物理攻撃力)  =22 (+10)
丈夫さ(物理防御力) =22 (+10)

知力(魔法攻撃力)  =267(+30)
精神力(魔法防御力) =222(+30)

持久力(HPに影響) =41 (+20)
魔力(MPに影響)  =297(+30)

素早さ(速さ回避力) =20 (+10)
器用さ(クリティカル)=200(+20)
集中力(スキルに影響)=327(+30)
運(ステータス上昇率)=351(+30)

●所持スキル
火属性魔法LV=4(+1)
水属性魔法LV=4(+1)
風属性魔法LV=4(+1)
土属性魔法LV=4(+1)

光属性魔法LV=4(+1)
闇属性魔法LV=4(+1)

鑑定LV=1
精神異常耐性LV=5
毒耐性LV=1

●特技
火)《ファイアーバレット》(炎の玉)
水)《アイスランス》(氷の槍)
風)《ウインドカッター》(風の刃)
土)《ストーンウォール》(石の壁)

光)《マインドヒーリング》(精神異常回復)
  《ハイヒーリング》(ハイクラス治癒)
  《ポイズンヒール》(解毒)
闇)《アシッドレイン》(毒の雨)

●特殊固有スキル
《無詠唱魔法》
《詠唱省略》

「≪称号≫って、自分でそう思わないと意味がないんだ…」
「それに扉と格闘したせいか、力とかも微妙に増えてるわね」
レニータはステータスを詳しく確認していたが、かなり疲れていたせいか、そのまま眠ってしまった。

次の日、寝ぼけまなこで起きて来た大広間には家族が待っているはずもなく…
一人寂しく食事を取っていたが、レニータはある事に気付いた。

「そう言えば、《鑑定》スキルにもLVがあったわよね」
「って事は、LVを上げれば封印の解除方法が分かるかも知れない」

「他の人の強さも知りたいし、とりあえず《鑑定》しまくって見るか!」
レニータは手当たり次第に《鑑定》しまくった。

★☆ メインステータス ☆★
【グレース・ナーセリー】(38歳)
LV=27

「え?レベル27…てっきり5とか、高くても10程度かと思ったのに…思ったより高いのね」

レニータは、20歳になるまでは必ず、年相応のレベルまで上がる事を知らなかった。
つまり20歳になれば、誰でも必ずレベル20以上になるのである。

そしていつもの声が聞こえる…
「所持スキル=《鑑定》がレベル2になりました」
そうすると【グレース・ナーセリー】のステータスに、[職業]が追加された

★☆ メインステータス ☆★
【グレース・ナーセリー】(38歳)[職業=メイド長]
LV=27

よし、次…

★☆ メインステータス ☆★
【カミラ・エルナンド】(19歳)[職業=メイド]
LV=20

よし、次…

★☆ メインステータス ☆★
【ステラ・ガルシア】(22歳)[職業=メイド]
LV=23

よし、次…

★☆ メインステータス ☆★
【ルーシー・ローゼス】(16歳)[職業=メイド見習い]
LV=16

そしていつもの声が聞こえる
「所持スキル=《鑑定》がレベル3になりました」

「次は何が見れるようになったかな~?」
「て…えええーーーーー!!」

★☆ メインステータス ☆★
【オースティン・キャンベル】(67歳)[職業=クラーク家執事]
LV=55
HP=438

「………」
「ガーーーン、やっぱり私って相当弱かったのね…」

レニータは知らなかった。
【オースティン】が、〔ゼニウス王国〕の東の要である[クラーク家]を守るため…
威信をかけて雇った、武術系の上級冒険者である事を…


「このままじゃ、また…」
レニータは不安で仕方なかった。
前世では些細な事から起こった出来事で、恨みを買い殺されてしまった。

こっちの世界ではこの黒い髪にまして…曇った眼つきに、敵意を秘めたような面立ち…
しかも家族はもちろん、[クラーク家]に仕える者にも毛嫌いされ、悪意すら感じる。

「とにかく、殺されない位には強くならないと…」
「やっぱり、魔法だけじゃ魔力が尽きた時に戦えない」

「なにか武器を扱えるようになった方がいいわね」
「何が良いかしら…」
レニータは物置に、古ぼけた槍のようなものがあったのを思い出した!

一見、先の方が円を描いており、杖のようにも見えるが、その円の中心から刃が3本付いている。
丸い時計から、針が飛び出たような形状である。
12時方向、つまり中央の刃が長いので、槍のようにも見える。

「ま、とりあえずこれで我慢するか…」
レニータは杖を手に取ると、刃の部分に布を巻き、もう一度[大賢者の祠]に行ってみた。

「見てなさいよ… ≪アークメイジ≫の≪称号≫で得た力を…」
前回、一時間以上かけても、全くビクともしなかった扉…
しかしレニータは、≪称号≫で得たステータス補正で、破壊出来るようになっていると信じて疑わなかった。

扉の前に着いたレニータ…
「私の持てる最大の魔法で、1発で壊してやる」
とは言ったが…全ての魔法レベルは3で、最低限の魔法しか知らなかった。

レニータは杖を握りしめ、杖をかざして魔力を集中し始めた。
その時、いつもの声が聞こえた…

「レニータは〘時の杖〙を装備しました」
その瞬間!!
フッと…辺りが一瞬暗くなって、急に時間が止まった感じがした。

「パキーーーン!!」
鏡が割れたような音が響き渡ると、杖から発した光が扉に映し出された。

「え…?何が起こっているの…」
レニータは驚いて、言葉を詰まらせる。

そして…
「ゴゴゴゴゴ…」
低い地響きと共に、あの大きな扉が開いていった。

すると、いつもの声が続いた。
〘時の杖〙を装備した事により、新しくスキルを覚えました」

杖術LV=1、剣術LV=1、槍術LV=1
「装備して闘うほど、術レベルが上がり、強力なスキルを覚える事が可能になります」

「また、〘時の杖〙を装備した事により、ステータスに補正がかかります」
魔法攻撃力+5、杖術・剣術・槍術の熟練度UP速度増加

「うっわ、攻撃力低っく~…だから物置に入れられていたのね」
「それに…なるほど…」

「武器って装備するだけで、その武器の熟練度を術スキルとして覚えるんだ」
「ま、ゴミだけど、杖とか槍とかが一緒に覚えられるなんて、なんかお得な気分だし…いっか」

レニータは知らなかった。
一度に2つ以上の武器術(熟練度)が上がるような武器は、伝説でしかないと言う事を…
もし杖に人としての意思があったなら、思いっきり文句を言われていた事だろう。

「まあ、どうにかなるでしょ…」
お気楽なレニータは、ズンズンと祠(ほこら)の中に進んで行った。

中は意外と広く、幅が30m程ある。
更に100mほど先に進むと、ドームのように開けた場所に出た。
闘技場のようにも見えなくもない…それにかなり広い。

「ま、見えないって程じゃないけど…」
所々に魔法灯が設置され、付近をぼんやりと照らしているが、かなり薄暗かった。

「一応、照らしておくか…ここは得意の光魔術で…」
「太陽の光と成分をイメージして、《ライト》!」

「《ライト》を覚えました」
いつもの声がして薄暗い洞窟内を、光の玉が遠くまで明るく照らしたその時…

「キラッ!」
星の瞬きのように、沢山の光が輝いたと思ったら、それと同時に、大量の矢が飛んできた!

「《ストーンウォール》!」
間一髪だった。
大量の矢は土の分厚い壁に阻まれ弾かれたが、それと同時に今度は、沢山の魔物が剣で襲い掛かって来た。

土の壁は耐えられず崩れ落ちる…
その間から、剣先が色んな角度から振り下ろされる。

「あっ…」
間隙を縫ってかすめていく、太刀筋がレニータの右肩から、バッサリと斜めに降り抜かれる。

致命傷だった。
普通の者ならば…

「肩から肺、胃、腸…その全ての構造をイメージ…《ハイヒーリング》!」
飛ばされ、倒れ込むと同時に魔法が発動。
どうにか傷を塞ぐことが出来たレニータ。

「危なかった…少しでも遅れていたら致命傷だった…」
「いや、万一《ライト》を使わなかったら、間違いなく死んでいた」

レニータは自分のレベルを遥かに超えた危ない場所に来てしまったのかも…
と、少し後悔し始めていた。
「《鑑定》!」

★☆ メインステータス ☆★
【ハイスケルトン・ナイト】
LV=32
HP=235

★☆ メインステータス ☆★
【ハイスケルトン・メイジ】
LV=29
HP=180

★☆ メインステータス ☆★
【ハイスケルトン・アーチャー】
LV=31
HP=205

レベル30前後の魔物がゴロゴロいる。
更に、奥にとんでもないのがいた。

★☆ メインステータス ☆★
【スケルトン・ジェネラル】
LV=63
HP=920

立派な片手剣に盾…
腹部が開いた甲冑からは、巨大な魔法石が不気味なオーラを発して光っている。

「え?… いくらなんでもアレはヤバい…」
今までに体験した事がない、凄まじい威圧感…
レニータは初めて恐怖で、背筋が凍っていくのを覚えた。

「とにかく数を減らさなきゃ…」
「剣と魔法にだけでもヤバイのに、弓までいたら、まず捌けない」
「後に距離をとって、弓から…」

「《ストーンウォール》!」
レニータは飛び交う矢と、魔法弾を土の壁で交わしながら後方に大きく飛び…
大砲をイメージして炎の弾を放った。

「《ファイアーキャノン》!」
集中に多少時間はかかるし弾速は遅いが、固まっている敵には範囲攻撃として有効である。

「ドーーーン…」
轟音と共に、後方にいた数十体の【ハイスケルトン・アーチャー】を焼き払った。

「レニータのレベルが上がり…」
お馴染みの声が聞こえて来た瞬間!

「剣技、《朧月影(おぼろつきかげ)》」
爆発に紛れて、フッと一瞬で間合いを詰めた【スケルトン・ジェネラル】
太刀筋すら朧気に霞む剣を振り下ろす。

「え?…こんなの見えるわけ…」
気配を察し、とっさに避けようとしたレニータだったが…
片腕が宙に舞った瞬間、腹部から大量の血が噴き出した。

口からも大量の血が流れ出る。
「い…痛い…焼けるように痛い」

レニータは斬られる前にレベルが上がってなかったら、《朧月影》をまともに食らっていたであろう。
紙一重の所で命を繋いでいた。

腹部の臓器の構造をイメージ…《ハイヒーリング》
瀕死ながらも、どうにか腹部の傷を塞いだレニータ。

とっさに体制を整えて、急いで斬られた腕を拾った。
骨格、筋肉、筋…腕の構造をイメージ…

「お願い間に合って…《ハイヒーリング》」
イメージした構造に合わせて、組織が再構成されていく…
寸での所で腕を繋ぎ合わせ、HPも半分以上を回復する事が出来た。

しかしレニータは、まともな判断が出来ない状況に追い込まれている。
目には一寸の余裕も無く、ただただ本能のままに行動している。

「これ以上長引かせると、必ずMPが足りなくなる」
死に直面した本能がそう伝えてくる。
レニータは間髪入れずに、魔法を唱えた。

「もう一発…《ファイアーキャノン》」
「ヒュン、ドーーーーン…」

「え?」
放ったレニータが驚くほど、先程とは比べ物にならない凄まじい威力!
一発の魔法で、半数以上の魔物が吹き飛んだ。

それもそのはず、《ハイヒーリング》や《ファイアーキャノン》を何度も使えるのは…
上級冒険者の中でも、一握りの魔法使いだけなのである。

魔法の使用で杖術レベルが3に…また魔物討伐でレベルが上がったのもあるが…
元々レニータは、知力(魔法攻撃力)などの、魔法系のステータスが平均より高く、上昇しやすいのであった。

「レニータのレベルが上がりました」
ここに来て、更にレベルが上がった。
祠に入る前に比べると、大幅にステータスが上昇している。

★☆ メインステータス ☆★ [※()内は前回からの増量値]
≪アークメイジ≫
【レニータ・クラーク】(10歳)[職業=なし]
LV=3(+2)
EXP=28780
HP=165(+103)
MP=535(+145)
SP=433(+30)

●サブステータス
筋力(物理攻撃力)  =52 (+30)
丈夫さ(物理防御力) =62 (+40)

知力(魔法攻撃力)  =370(+103)
精神力(魔法防御力) =342(+120)

持久力(HPに影響) =100(+59)
魔力(MPに影響)  =417(+120)

素早さ(速さ回避力) =65 (+45)
器用さ(クリティカル)=220(+20)
集中力(スキルに影響)=365(+38)
運(ステータス上昇率)=380(+29)

●所持スキル
火属性魔法LV=6(+2)
水属性魔法LV=4
風属性魔法LV=4
土属性魔法LV=5(+1)

光属性魔法LV=7(+3)
闇属性魔法LV=4

杖術LV=3(New)
剣術LV=3(New)
槍術LV=3(New)

鑑定LV=3(+2)
精神異常耐性LV=6(+1)
毒耐性LV=3(+2)

●特技
火)《ファイアーバレット》(炎の弾)
  《ファイアーキャノン》(炎の砲弾)(New)
水)《アイスランス》(氷の槍)
風)《ウインドカッター》(風の刃)
土)《ストーンウォール》(石の壁)

光)《ライト》(光の玉)(New)
  《マインドヒーリング》(精神異常回復)
  《ハイヒーリング》(ハイクラス治癒)
  《ポイズンヒール》(解毒)
闇)《アシッドレイン》(毒の雨)

●特殊固有スキル
《無詠唱魔法》
《詠唱省略》
《解析》(New)

「これなら…」
素早さが上がったレニータは、ギリギリながら敵の攻撃を交わせるようになっていた。
剣術・槍術で斬り倒しながら、足りない所を魔法で補っていく。

「レニータのレベルが上がりました」
殆どの敵を片付け終わる頃、更にレベルが上がった。

「!!」
「来る!!」

華麗に舞いながら魔物を倒すレニータの着地の瞬間…
【スケルトン・ジェネラル】が突進してくる。
「剣技、《朧月影》」

「太刀筋が歪むほどの高速剣」
「怖いのはどうにか残像が見える振り下ろしじゃない…」

「この影…殆ど見えない神速の横払い…」
一度剣技を見た事により覚えた、新しい特殊固有スキル、《解析》が技を見切った。

「キーーーン!!」
レニータは辛うじて杖で、神速の横払いを止めた…
が、体が耐えられなかった。

「ミシミシ…」
レニータの体中の骨がきしむ音が聞こえる。

「ほう…私の固有剣技《朧月影》を止める者がおるとは…面白い!」
【スケルトン・ジェネラル】は、杖で止めているレニータの体ごと、もう片方の腕に装備している盾で弾き飛ばした。

「ぐはっ…」
骨に更に衝撃を受け、口から血を吹きだす!
弾き飛びながら意識が朦朧(もうろう)とするレニータ…

「力が抜けていく…こっちの世界でもまた死ぬ?」
「生きて沢山の人を救って…沢山の笑顔を見たかった…」
「私も笑顔でいたかった…神様のバカ…」
「少しくらい、私にも幸せをくれても良いじゃない…」

前世で起きた不幸が頭を頭をよぎり、走馬灯のように駆け巡った…
「い…嫌よ…」
「まだ終わりたくない…死にたくない…」

生きたいという意志がレニータの気力を奮い立たせる。
そして胸に合わせた手から、金色の神々しい光が優しく体を包んだ。

「《エクストラヒーリング》を覚えました」
あの声が新スキルの取得を報じると共に、弱気な感情を打ち消し、体中の傷を全て癒した。

「私はこんな所で終わらない…やってやる…やってみせる…」
傷を癒したレニータはクルリと反転し、着地すると同時に、魔力を一点に集中し始めた。

レニータは超高熱の燃え盛る竜巻をイメージする!
「食らえー…《ファイアーストーム》」
燃え盛る炎の竜巻が、【スケルトン・ジェネラル】目がけて降り注ぐ。

「ゴオオオオオーー…」
交わす間もなく、竜巻が包むと…

「グアアアアーー…」
【スケルトン・ジェネラル】は絶命するかのような悲鳴を上げた。

【3話に続く】⇦ココをクリック